中川無外眞傳無外流居合兵道
東京江都無外会

美しさと実用性を兼ね備えた日本刀と一体になる武道「居合」を学び、日本の心に触れてみませんか?

日本刀への関心が高まっています! 
  • 主人公が日輪刀と呼ばれる特殊な刀で鬼と闘う「鬼滅の刃」や、数々の実在の名刀が登場する「刀剣乱舞」、人斬りと呼ばれた剣客が殺さずの剣 「逆刃刀」を振るう「るろうに剣心」――。刀と武道に絡む数々のアニメのヒットをきっかけに「日本刀」と「武道」に興味を持たれた方は少なくないでしょう。国内だけでなく海外でもここまで日本刀や武道への関心が高まっているのは恐らく、それが単なる武器ではなく、人々を日本固有の伝統や精神文化に誘う力を持っているからではないでしょうか。

     日本刀は玉鋼を折り返して「鍛錬」し、焼きを入れるという独自の工法で作られます。それによって出来上がった刀は折れにくく良く斬れるうえに、千変万化の「反り」や「刃文」など世界の他の武器にはない美しい特徴が生まれます。日本刀は大量生産が効かず、一振り一振りに込められた刀工の心を湛えています。それを手に取り、使う者もまた、作り手の思いを感じられる。それが日本刀です。

    刀身の特徴や刻まれた銘を基に作者や作地まで辿ることが可能で、折れ損じても短く研ぎ直せば脇差や短刀として生まれ変われる。現代風に言えば、そんな日本刀はまさに「エコ」な工業製品であり「フェア・トレード」の産業文化であるともいえるでしょう。一方、原料となってきた「玉鋼」は宇宙工学の分野でもその強度が注目されています。日本刀は「古くて新しい」魅力を持っているのです。

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日本刀を使い、日本刀と〝二人三脚〟で歩む居合

そうした日本刀を使い、その特徴・特性を生かして鍛錬する武道が「居合」です。

 勿論、初心者の段階では安全性の問題もあるので刃が付いておらず超合金などで作られた模擬刀や木剣を使って稽古しますが、やはり最終的には本身(真剣)を帯び、一振り一振り異なる重量や反りなどを自分の体に沁み込ませ、己と愛刀のコンビだからこそできる動きや技を研究し、上達していくのが居合です。

居合の稽古では必ず、始めと終わりに「刀礼」という礼法を行います。稽古を始める前には怪我をせずその日の稽古を全うできるよう念じ、終わりにはそれができたことを自分の佩刀に感謝するというものです。この「刀礼」が意味しているように、刀と〝二人三脚〟で学ぶ武道こそが居合なのです。そのため、我々の会ではあくまで安全性に十分留意したうえで、段位や序列に関わりなく本身による稽古を推奨しています。

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居合とは

 ~「抜き打ち」で目指す専守防衛の武道~

 刀を抜いた状態で敵と戦う「立ち合い」に対するのが「居合」だと言われています。刀を鞘に納めた状態で敵と対峙し、敵の「おこり」(初動)を見極め、その隙ができたところへ、刀を抜きざまに、かつ敵より早く技を振るう、というのが居合です。もうお分かりのように、いわゆる「抜き打ち」が居合の基本の動きとなります。

居合には多くの流派がありますが、その源流を遡れば戦国の世に「屋内で急襲してきた敵を迎え撃つ」武術だったという記録が残っています。敢えて言うなら「専守防衛」の武道でしょう。そのため、それぞれの形では必ず、敵の「おこり」に応じて攻撃する「後の先(ごのせん)」という考え方が求められています。

 

 ~「斬る」「打ち合う」の稽古も~

 言うまでもなく居合は武道です。形だけを稽古していると姿勢や「かたち」だけを追求する舞踊になってしまう懸念があります。そのため、私達の会では藁束を真剣で斬ることで刃筋の正誤を確認する「試斬」は段位を問わず稽古します。

更に、高段者になると実際に「敵」を立てて寸止めで打ち合い、対敵意識や間合い感覚、気勢を養う「剣術(組太刀)」の稽古も行います。形・剣術・試斬の三位一体の稽古を重ねていくことが居合の真髄といえるでしょう。

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日本刀を使い、日本刀と〝二人三脚〟で歩む居合

~自己と向き合う~

 居合は剣道や柔道などと異なり、実在しない敵=仮想敵を思い描き、それに対して太刀を振るう「形」の稽古が中心となります。仮想敵は「自分と同じ体格」とするのが基本です。つまり仮想敵とは自分であり、その心の動きを読み、隙を探る。自分をどう斬るのか――居合の稽古は畢竟「己との闘い」であり、それを通じて自分と向き合い、心身の長所・短所を見つめ直し、単に技だけでない心の修養錬磨ができると、私達は考えています。そして、そこから得たことはきっと会社や家族・友人関係の中での自分のあり方を考えることにもつながっていくことでしょう。

私達が学ぶ正統無外流の現宗家(第16代)、小西御佐一 龍翁先生は常々「無外流で得たことを是非社会や地域に生かしてほしい」と教えておられます。

 

 ~武道経験・年齢性別を問わず一生続けられる武道~

既にお話ししたように居合は「刀と二人三脚で行う武道」で、徒手空拳で戦う柔道・空手・合気道とは当然、異なる部分が多くなります。日本刀は反りや重さなどの特徴によって振り方も微妙に変わってきます。刀を模した得物を使う武道に剣道がありますが、居合と剣道は似て非なるものと考えて良いと思います。そのため、居合は武道経験がなくとも全く問題はありません。

仮想敵に対する技を鍛錬する居合は独りでも稽古が可能ですから、自分の体力や筋力、体格や運動神経を考えながら技や動きを研究します。言い換えれば「自分のペース」で稽古ができるので、男性女性・若年高齢などによる体力差は関係ありません。お年を召してから始めることも可能でなのです。

単なる「斬り合う技」ではなく自分を錬磨する要素が強い武道ですから、年齢を重ねて動きが遅くなることも決して「衰え」とはなりません。様々に自分を磨いてきた稽古や人生経験などが全て映し出された動きは「速さ」「強さ」だけでない「強さ」を湛えるようになるのです。居合は一生続けられる武道です。

 

 ~内筋を使う効果 腰痛改善や美容、健康にも!~

 居合は1kg前後の刀を扱い、形には摺り足による体の移動や膝立ちからの踏み込みなどが普段はしない動きが多く含まれます。こうした特殊な動きを腕力や脚力といったいわゆる「外筋」の力で行おうとしてはいけません。刀の重量や惰力による運動エネルギー、更には自分の体重などといった体への負荷に外筋だけで対応しようとすれば、ほぼ間違いなく骨格や関節にしわ寄せがきてしまうからです。

 ではどうするのか。その答えが「内筋」です。最近注目されている「体幹」「体軸」を意識した動きだと言えば良いでしょうか。刀を振る時には手や腕、肩でなく、また足を踏み込む時も足や膝でなく、常に「背中」や「腰」「臍下丹田」を意識するイメージで動くことにより、筋トレやスポーツジムによる「ムキムキの筋肉」でなく、骨や内臓の近くにある見えない筋肉の力が養われるのです。また、武道の摺り足は西洋風の歩き方と異なります。「後ろ足で地面を蹴る」のはNGで、関節の緩みと重心移動、体幹の維持によって足が進むという考え方です。この動作は最近、スポーツ科学の分野で「足で地面を蹴るより初動が早い」という研究報告もあり、陸上のスタートやテニスのダッシュなどで注目されています。武道の動きは他のスポーツのパフォーマンス向上にも役立つようです。

 では内筋が鍛えられることで人間の体はどう変わるのでしょう。詳しくは医療関係のサイトなどで御覧頂くのが良いと思いますが、私たちの会の会員からは「姿勢が修正され腰痛が軽減した」(50歳代男性)、「腕立て伏せや腹筋、スクワットなどのトレーニングと違い〝シュッ〟とした痩せ方ができた」(40歳代女性)「ゴルフのドライバーの飛距離が伸びた」(60歳代男性)などの声が出ています。ネットでは「刀を振って止めるという動きはバストを支える胸部の内筋を発達させる」という意見も見られ、健康増進やダイエットなども含め幅広いプラス効果がありそうです。

 武道への興味だけでなく、自分の体のパフォーマンスを上げたい方にも是非、居合の稽古をお勧めしたいと思います。

 

 ~習い事の魅力=つながりと出会い、仲間づくり・コミュニティーの大切さ~

 誰もが「人生100年時代」に向き合う一方、働き方改革の潮流も加速する今、生活の中で趣味が占める部分が大きくなってきています。そうした中で「仕事」「家庭」に加えて「第3のコミュニティー」を見つけたいと考えている方は少なくないのではないでしょうか。ヨガやピラティスの教室に通い、レッスンの後に皆でお茶をするのが楽しみ――そんな方も多いことでしょう。

 私達の会は「楽しく、真剣に上達する」がモットーにしています。毎回の稽古の後、希望者がいれば有志で「一杯」やりながら、その日の稽古の反省や居合に関する剣談、さらには居合を離れた互いの近況なども交換する〝反省会〟を開いているほか、日頃の稽古成果を発揮する神社などでの演武、さらには毎年末恒例のクリスマスパーティなどを通じ、日頃の稽古時間が異なり会うのが難しい人たちとの懇親も深めてもらって「互いの顔の見える仲間」の輪を広げていければ良いと願っています。

 

 ~「日本」「和」の世界に触れる~

 居合は武道ですから当然、稽古は道着・袴で行います。帯で臍下丹田を引き締める和装は、正しい姿勢づくりを助けます。居合はそんな「和装」の世界に触れられる機会でもあります。私達の会では五段以上になると公式行事では紋付の着用を義務付けており、当然ながら多様な帯の結び方や和装の礼儀作法、プロトコールなどを互いに学び、共有することになります。

着物を正しく着付け、作法に則った立ち居振る舞いをする姿は凛として美しいものです。必要があればいつでもスッと自分で和装できる、そんな日本人になれたら素敵ですね。

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現代に合わせた稽古

 居合に限らず武道はすべて奥の深い世界です。上達には当然、稽古しかないのですが、現代は200年前のサムライの世とは違います。武道が武士の表芸だった時代なら、武家の子は1年365日、道場に通い、理屈より「動き覚え」で技を習得していくのが自然だったことでしょう。でも今はそうはいきません。週に1、2回の稽古でどれだけ先人の技に近づけるのか――。

 私たちが探るのは「考え、研究する」稽古の方法です。

 「動き覚え」をする中で自分なりの違和感を探し、修正していくのが「中世・近世」の稽古だったとすれば、現代の私達は「科学や文明の利器も駆使して自分の動きを客観視し、他人の意見を聞き、修正策を考える」という方法をとるのが最も効率的ではないかと考えています。そのため、一人ひとりの形の動画を撮影し、それを見て長短を分析してより良い動きを探る、そんな稽古も行います。指導者はそういう稽古を通じて得た「気づき」を、別の稽古機会に出来るだけ平易な言葉で皆さんにお伝えするわけです。

私達は現代ならではのテクノロジーを武器に体だけでなく「アタマ」で理解し、意識して動く「現代の稽古」を目指しています。

 一人でも多くの方のご入会を心からお待ちしています!

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